日記 その2

ザ仏教海賊団から引っ越ししてきました

この世界の片隅に

今日は日中は修論の推敲作業

 

訳しただけ感が強いのでなんとか自分の言葉にしたいんだけど

オリジナルに引っ張られまくってる

 

言葉にするの難しいな~と思って本文を読み直すと

あーこう言えばいいのか!ってなる

 

しょうがない、過去の天才の文章から学びましょう

 

夜は前の彼女と「この世界の片隅に」を見に行く

 

Twitterでも現実世界でもじわじわと話題になってて

すごく気になってた

 

クラウドファンディングで資金を集めたこととか

芸能界からあぶれた能年玲奈が主役の声優だとか

そういう外野の話題もよく聞くけど

 

とにかく作品が良い、という評価を目にすることが多かった

 

んで見終わった感想

 

本当にいい映画だなと思った

 

火垂るの墓とかはだしのゲンとか名作扱いになってる戦争アニメの

上を行くと勝手に思った

 

絵がすごい

 

終始先が丸くなった鉛筆で書いたような

柔らかいほんわかした雰囲気を保ちつつ

楽しい場面だけでなく、厳しい現実も描いててた

 

戦争ものでは悲惨すぎて目を逸らしたくなるんだけど

これは悲惨になりすぎず最後までずっと見てられた

 

でも軽くなりすぎることもないバランスの良さ

 

ストーリーは戦争中の広島の呉を舞台にした

女の子のすずさんの話

 

でも自分はおばあちゃんの話とすごくダブってたので

おばあちゃんもこうだったのかと思いながら見てた

 

おばあちゃんが一番よく言ってるのは

「だんだん貧しくなっていった」ということ

 

昔はおやつで甘いものも食べ放題だったのに

(これはおばあちゃんが裕福な家だったからだとは思うけど)

食べるものがなくなっていった

 

前は親せきの家にタクシーで行ってて

顔見知りの運転手が子供だけでも乗せてくれたのに

(これもおばあちゃんが裕福な家だったからだとは思うけど)

最後は引っ越す時も台車を引いて山を越えた

 

今と一緒とはもちろん言わないけれど

それでも物に溢れてた時代から何もない時代に変わった

 

それをおばあちゃんはよく言ってる

 

この映画からも「物」の変化がかなり伝わってきた

 

余った駄賃でキャラメルを買おうとする幼少期から

家族分の砂糖もまともにもらえず

絵に描いたキャラメルを眺めて我慢する時代になっていく

 

きっとかなり見せたいところなんじゃないかな

 

おばあちゃんの話を聞いてて自分がよく思ってたことは

まるで物語のような悲劇が溢れてたということ

 

今の時代は交通事故とか病気で死んだり誰かに殺されたり

ないわけじゃないけど、全然身近じゃない

 

気をつけなきゃね、という教訓として消化できるような

そういう距離感がある

 

でも戦争の時代は違う

 

誰しもが身近な人を亡くし、死と隣り合わせの場面を乗り越え

ようやく生き残った

 

おばあちゃんも運よく死を免れたという話をしてくれたが

誇張があるとしても嘘じゃないし

きっとみんなそういう話を持ってるんだろう

 

戦争の話になるとよく「命からがら生き延びた」

という展開になりがちだけど

それは物語を盛り上げるための劇的なエピソードではなく

日常によくある話なんだとわかってきた

 

この映画もやはり激的なエピソードが出てくる

 

でも「同じじゃないけど特別でもない」という熱量で

伝えようとしている気がした

 

その感じがまた今まで自分が思ってたこととダブって響いた

 

ハッピーではないけど、可愛い絵柄でとっつきやすく

過去の戦争に対して思いがある日が見れば響く

 

そういう映画だと思ってます

 

軍艦とかに詳しい友達からすればその辺の描写もすごいらしいけど

知識がなくてすごぞうくらいにしかわからなかった

 

すぐに見たくはない

 

でもいずれもう一度見たいな

 

 

 

 

 

あ、大事なこと書き忘れてた

 

広島弁能年玲奈、めっちゃ可愛い

 

おわり